#31《京ことば・京料理・京案内(3)》
                                      
                                                             2007.11.20
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*** 京ことば“ おいでやす・おこしやす”***

京都のどの店でも、店に入ると先ず“おいでやす”と迎えられる。
腰の低い響きのいい言葉である。これは“Welcome”の意味だと連れの者に説明するが、時折、“おこしやす”とも言っている。
英語での京都案内の書物(NHK出版)で、この言葉の違いを知ったが、“おいでやす”は一見さん(For drop-in patrons)で、“おこしやす”は、常連さん(For regular patrons)に使うとのことで、京都の人は上手にこれを使い分けているようである。
 

***京ことば“はばかりさん”***

観光案内で、海外の親しい友人や同じ会社の者の案内の場合は気分的に楽であるが、海外事務所からの要請で、会社が特別に招待した要人(VIP)の案内の場合は大変である。
この場合、彼らの満足度は“まーまーの70〜80%程度”ならいいかと言う訳には行かない、少しの不愉快も許されず絶えず満足度100%以上が求められ、 会社もそれが当然と思っている。つまり、営業上招待した限りにおいては、大満足、大感激してもらわないと意味がないと言うことである。これは引く受けた側からすると、余り割りに会わない役目(とくに、現役を退いた者にとって)であるが、外地(前線)で後輩達が苦労しながら一生懸命頑張っていることを思うと、生来余り持ち合わせていない気使いと気配りを最大限に駆使して、案内を引き受けることになる。

彼らが無事京都観光を終え京都を離れるときに、彼らから“Content”“Content”(満足した)を連発されたときは、案内人としてホットする。
そしてこのとき、私は以前の案内のときに覚えた“はばかりさん”( Thanks for a job well done)(≠トイレ)という“京ことば”をつぶやいて、自分で自分を慰めることにしている。
 

☆ ☆ ☆

付記:
今回の日記の中で、関西弁の項については山下好孝氏の著書の[関西弁講義](講談社)を参考にさせていただいた。山下氏は関西弁を単なる方言ではなく、立派な言語学として捉えて研究されており、氏によると関西弁は特に“否定形”に特徴があるとのことである。
氏の同書の中に、面白いものを見つけたので紹介したい。

中国の土着犬のチャウチャウ(Chow・Chow)についての名詞否定形を含んだ関西人同士の会話:
A:あれ、ちゃうちゃうちゃう?
B:ちゃうちゃうちゃう
A:なんや、ちゃうちゃうちゃうんか

関西人以外の方は、この会話は何を言っているのかお分かりになるのであろうか?
 

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